「むじなの逆襲~えんどれす・さまー」
無事に終了いたしました。
御来場くださった皆様、どうもありがとうございました!
毎年の事ながら、今回もドタバタして、ドキドキして、ヒヤヒヤしての繰り返しでした(笑)。
ですが、終わってみれば、とても寂しいものですね。
10代~60代まで勢ぞろいした、今回の公演。
ホントに、親戚の集まりみたいだったんですよねえ。
そういえば、「小部屋の中のマリー」出演者が、大勢観に来て下さったのですが、
「小櫃川さんの若い役を初めて観ました!」って言われました(笑)。
そういえば、一座では、若い役あまりやってませんね。
河馬壱の公演後に、ダルカラのワークショップに行って来たので、その報告も
後日書きます。
兎にも角にも、今年も終了いたしました。
3月・6月・7月と客演が続きましたが、ちょっとひと休みです。
夏のはじまりと共に、舞台は幕を降ろす
三日かぎりの夏祭り
遠くに響く 笛太鼓
ふと立ち止まり 見上げれば
暮れ空の先に
にわか雨
写真は、共演者のたかだたたみ君と光門映恵ちゃんです。
ふたりともありがとう。楽しかったね☆
また、一緒に舞台に立ちましょう。
小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
日曜日は、『小部屋の中のマリー』の清算会でした。
夜の新宿に集合。
居酒屋で再び、共演者達と酒を飲みながら語ってきました。
以前の日記でも書きましたが、今回の公演、
実質三週間足らずという稽古期間だった訳ですが、
その期間、役者として、そして団体主催として、
考えさせられる場面が多くありました。
【マリー】の出演者の中では、私は二番目に年上でした(実は、
ひとり、私と同い年がいてビックリしたのですが)。
稽古中、やはり年齢やキャリアって、そんなに関係ないんだなあって痛感いたしましたね。
勉強する事いっぱいありましたよ、ホントに。
でも、やはり年下の方からしてみれば、私は『先輩』になるわけで、
やっぱり、その面は気をつけました。
それは、面目を保つという事ではなく、
先に立つ者として、いかに姿勢を示すか、という事です。
客演とはいえ、どうしたって自分の行動は、そのまま全体に影響するわけですから、
主催・谷さんとは別の部分で、自分がやるべき事をきちんとやる必要がありました。
いい背中を見せられたなら、良かったのですが。
自分は、一座では作・演出を行っていますが、本業はやはり役者で、
演出部分で、谷さんから勉強させてもらったことがたくさんあります。
「ああ、こんなアプローチの仕方があるのか」とか、
そういう側面からも、稽古を見ているのは楽しかったです。
DULL-COLORED POPの作品は、過去に2作品観ていたのですが、
「うかつにハッピーでもなく、ただただ悲観的でもない」というのが、私の持った印象で、
そこが好きでした。
マリーは外の世界で、人間の持つさまざまな『色』に触れる事で、
自分自身は濁った色に染まった。
それを幸福と捉えるか、不幸と捉えるかは、観た人によって様々だと思います。
濁った色に染まること、それこそが「人間になる(生きる)」という事かもしれないし、
マリーは果たして不幸になったのか? あの小部屋の中に居た方が幸せだったのか?
それだって、答えの出ない問いかけなのです。
「面白かったか?」という問いかけに対して「うん。」と答えたマリー。
その『実験』は、いくつもの波紋を作り、
周囲の人間達の『色』を変化させた、あるいは、より濃さを増すことになりました。
しかし、マリーにその行動を起こさせ、結果を産み出したのは、他でもない、周囲の人間達です。
最後のシーンで描かれる群像。
白い舞台が様々な色に侵食され、混ざり合った中、人々はそれぞれの生活を続ける。
濁った事に気づかずに、あるいは忘れようとし、あるいは知らずに。
マリーが見た『素晴らしき世界』を、我々はどう生きていくのか。
なにを持って、「素晴らしき」と想うのか。
この「答えの出さなさ」が私は好きです。
谷さんの作品の根底には、この世で起こる事柄に対する、
ぼやきにも似た感情が見え隠れするように思われます。
【マリー】で描かれた「同じことの繰り返し」というコンセプトは、
人間の歴史を見つめる冷淡とも言える眼であり、
皮肉と苦笑いと哀愁と落胆と希望とその他もろもろがごちゃ混ぜになった、
なんとも言えない複雑な『色』を観客に投げかけます。
シンプルな構成の中に織り込まれた、数々の問いかけ。
それこそ、絵画のように、近寄ってじっと見つめてみたら、また違った発見があるかも知れませんね。
いっそ、【マリー】や過去の脚本、ネット上で販売してもいいと思う。
案外、売れるんでないかい?
今回の公演、短い稽古期間ながら、
骨太な、しっかりとした作品世界が構築されていたと思っております。
とはいえ、その中にあって、自分の役の演じ方としては、
もっと綿密に掘り下げていく事ができたのではないかという部分もあります。
もっと、もっと、役者として力をつけたいです。
さて、次は来月公演の河馬壱。
いざ、いざ!!
谷さんへ
一座もダルカラに負けないよう、頑張ります。
また、いいお芝居を創りましょう。
ありがとうございました。
小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
おかげさまで、『小部屋の中のマリー』
無事に公演終了いたしました。
御来場くださった皆様、どうもありがとうございます!!
写真は
『上戸彩の真似をしてあひる口をしながら、世界陸上の織田祐二のものまねで「為末~」と叫ぶ時のマリーの顔』
を楽屋で再現してくれた、主演女優の清水那保さん(笑)。
今回の公演、色々な方から好評をいただき、嬉しい限りです。
私の演じた『医師 堤』いかがでしたでしょうか?
盲腸の影響で、稽古参加期間が実質二週間だったわけですが、
いやはや、なんとも濃い二週間でした。
よくよく考えたら、全体の稽古期間も一ヶ月だったのだから、
その期間で、あの作品が創られたって、すごい事だなあ。
マリーは『色』に触れる事によって、どう変わったのか?
そして、観客は、マリーと周囲の人々通して、何を視るのか?
非常にシンプルで、それゆえに奥深い作品だったと思います。
色々と書くことがあるのですが、
兎にも角にも、まずは、御来場くださった皆様と共演者・スタッフの皆様に感謝の言葉を。
とても刺激的で、楽しい現場でした! 参加できてよかったです!
どうもありがとうございました!!
小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
「ぽん!」と言ってきたのは、嬉しかったなあ。
新たな刺激と経験をたくさんいただきました。
幕の内弁当のような華やかさがあったのではないでしょうか。
異なる世界の画面が同時に現れたり、その中を自由に行き来する人物がいたり、と、
かなり入り組んだ世界を創りだしていましたので、
観客の皆さんは、かなり戸惑ったのではないでしょうか?
それぞれの角度で違う画面を見て会話を行ったりするわけですから、
代わりに、どこか異国の風景が移っている。
別の水溜りにも、違う風景が映っている。
別の水溜りの住人達がひょっこり現れたりする。
どうやらそれぞれがそれぞれの時間で進行しているらしい。
そんな世界の一部なのではないかな、と考えております。
私なりに解釈して再考したものなので、恩田さんの真意とは違うかも知れないのですが、
そこは皆さんそれぞれに考えがあると思うので、書いてしまいました。
今回、恩田さんが取り組んできたテーマは、本来は映像作品で扱われる事が多いと思います。
こんなに嬉しい事はありません。
また別の舞台でぶつかってみたいな、と思っております。
そして御来場くださった皆様、ありがとうございました!
①から順番に読んでください。
ややこしくてすみません。