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2017/08/23 11:06 |
『海の向こうで戦争が始まる』
 
五月のイベントで知り合った、谷賢一さんの主催する劇団、
DULL-COLORED POP(ダルカラードポップ)】の公演
『Caesiumberry Jamセシウムベリージャム)』を観劇してきました。
 
一座の公演『雪女』に出演していただいた危村武志さんが出演。
其の日は、日替わりゲストとして、猫道さんも出演していました。
最終日に吉田ミサイルさんも出演していたのですが、平日のため、観に行けず、残念でした。
 
 
さて、作品は『チェルノブイリ原発事故』を題材としたもので、
事故現場から遠く離れていて平和な(ハズ)の小さな村を取材した
フリーカメラマンの記述よって語られる、ひとつの≪現実≫の物語です。
 
舞台上には砂場ひとつという、シンプルな舞台装置(個人的にこういうのは好きです)。
死の灰をイメージさせ、時には部屋に、時には森にと、自在にその空間は変化します。
事故により人々に何が起こり、何が変わったか、あの事故は何を殺したのか。
舞い散る灰が人々を覆い、積もる。
音も無く静かに。気づかれもせず忍び寄る。
音楽や照明も極力シンプルに創られており、この題材に対する創り手の姿勢がうかがえました。
おそらく、稽古場でも役者に部品(パーツ)だけ提示して、そこから出てきたものを尊重するやりかただったのではないでしょうか。
 
 
 
演出や演技うんぬんより、今、この題材に取り組んで作品を創ったという事の意義は大きいでしょう。
 
『チェルノブイリ原発事故』について、現在、我々がどれだけの事を記憶しているか?
日々痛ましい事件が起こり、新しい事柄に埋没していく過去の出来事。
「そういえば、あの事件ってどうなったんだっけ?」
マスコミで取り上げられなければ、我々はどんどんその記憶を希薄にしていってしまいます。
柏崎原発についての報道が起こった時、遠く離れた東京に住んでいる我々は(そして地元住民でさえ)、
具体的な被害のイメージはできなかったのではないでしょうか。
『セシウムベリージャム』は、まさに其の事に警鐘を鳴らします。
 
それは決して対岸の火事ではないという事。
薄皮一枚のとても危うい状態だという事。
政府(役所)・マスコミというものは、真実を伝えないという事。
忘れる事の罪
もみ消された真実
隠された傷跡
 
我々は自分達で考え、疑問を持って、行動しなければならない。
この作品を観て「重たいハナシだなあ」とだけ感じてしまうなら、本当の危険はそこにあるのです。
 
 
 
登場人物がほとんどロシア人という設定で、そこのリアリティについてや、
事故の痛ましさを伝えるという面から考えれば、少し優しすぎるという部分などはあったかも知れませんが、谷さんの作品の持つ視点は、好感を持っています。
まだまだ若い劇団なので、観客の年齢層がどうしても若く、ともすると身内に限られてしまうので、その辺りはもったいないな、とは思いますが、これからが楽しみな劇団です。

今後の活動に期待しています。
 
 
 
※余談ですが、谷さんのお誘いで11月4日に柏市で行われる野外イベントに参加する事が決定いたしました。詳細はまた後日。
 
 
                                        小櫃川桃郎太(おびつがわ ももろうた)
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2007/10/17 02:27 | Comments(0) | TrackBack(1) | 観劇記録

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 アリスフェスティバルで上演されたDULL-COLORED POP「Caesiumberry Jam(セシウムベリージャム)」は非常に見応えのある舞台でした。
聖なるブログ 闘いうどんを啜れ| 2007/12/06 17:29

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