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2017/05/26 03:10 |
観劇『アンチゴネー/血 Ⅱ』
 
 
 
テラ・アーツファクトリー公演 『アンチゴネー/血 Ⅱ』を観てきました。
 
 
実は私、数年前から、この『テラ・アーツファクトリー』代表の林英樹さんの行う
ワークショップに参加していまして、2回ほど出演したこともございます。

小櫃川一座とはまったく色が違うので、驚かれる方が多いですね。
逆に、テラの方々が小櫃川の公演を観ると、これもまた驚きます(笑)。
ストーリーがあるわけではなく、ある題材やテキストを素材として使い、
新たな命を生み出そうとする試みを行っている団体です。
 
私は内輪の人間という事になるので、
以下に書いた文章がそのまま客観的な意見にはならないかも知れませんが、
本番当日まで内容は知らされておりません。とりあえず自分なりの意見を書いてみました。

 
テラ・アーツファクトリーについて詳しく知りたい方はこちらへ。
 
 
 
 
 
ギリシャ悲劇『アンチゴネー』を題材に、現代に生きる者達の声をPCの掲示板というカタチで取り込み、
2400年という時間・空間の隔たりを飛び越え、過去と現在の世界を接続させる試み。
 
舞台上に現れる4人のオフィスレディー達(「OL」でいいじゃないか、と思うのですが、これは全然別の話)。
皆、仮面を被り、無機質にキーボードを打ち続けている。
 
 
カタカタと音をたてるパソコンは、
(最終的に)大いなる意思に接続するという行為のメタファである、と思われる。
 
接続(アクセス)するのは、舞台上の女性達であり、我々観客自身。
アンチゴネーの貫き通した意思は、社会の中で生きる人間からの脱却であり、脱皮である。
 
 
男性出演者は一人だけ。
彼がクレオン。権威と社会の象徴である。
そのオトコは何枚も何枚も衣服を着込み、ブクブクに膨れ上がり、動けない王となる。
逆に女性達は衣服を脱ぎ、清らかな意識へと還っていく。
 
衣服を脱いだ女達と着膨れしたオトコの言葉同士がぶつかり合い、弾け、空間を埋め尽くす。

 
やがて、切り刻まれた布切れの山に埋められていた一人の女性が、ゆっくりと起き上がる。
それは、まるでサナギから蝶が産まれてくるのを見るような、美しい瞬間。
 
彼女は人という存在から、神秘的な存在に生まれ変わったのだ。
 
最後、女性達は布切れの山に自分達の『血』を撒き散らし、還っていく。
回帰する。
 
 
演劇の根底には儀式(セレモニー)があるという事を感じさせる作品でした。
出演者は皆20代半ばなのですが、80分間ほとんど動きっぱなしで舞台に存在しないといけないので、
相当気力と集中力を使ったと思われます。
 
『自決』と『自殺』には、大きな隔たりがあると思っているので、その辺りのズレや、
私が男性で30代であるためか、掲示板テキストに対してどうにも違和感を覚えてしまう部分もありますが、
言葉がことばになる瞬間や、身体の奥から生まれる意識が空間を埋めて再構築していく形態は、
非常に興味深いです。
 
 
 
 
 
        ことば    おと    からだ    いしき    くうかん    くうき

 
 
全ては同じ場所に還る。
 

 
 
 
 
                               小櫃川桃郎太(おびつがわ ももろうた)
 
 
 
 
 
 
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2007/12/17 23:41 | Comments(0) | TrackBack(0) | 観劇記録

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