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2017/05/26 03:15 |
プリンと生肉










本日は『小部屋の中のマリー』で共演した
菅野貴夫さんと
DULL-COLORED POP 堀奈津美さん
の出演する舞台2本を観てきました。


これがまあ、ものの見事に世界観が間逆だったのである。

 


和菓子屋の仕事を午前中で終え、着物に着替えてえんやこら。

お昼は、奈津美さんの出演する舞台を観に、王子小劇場へ。
 

~~~~~~~~~~~~~~~~~

劇団競泳水着第10回記念公演
第二期・トレンディードラマシリーズ三部作 第三弾

「プリンで乾杯」
~それもこれも、きっと愛。~

脚本・演出 上野友之

2008年12/10(水)~16(火)
@王子小劇場

 


『トレンディードラマ』の定義が、私にはよく分からないので、その辺は置いておいて・・・。


登場人物達は、全員【恋か仕事・または両方】に悩んでいます。

ルームシェアする若者達。
音大生やバンドマンや新社会人。
分かれた彼女と【友人】として同じ屋根の下に暮らす事になった人・・・。


どうにも上手くいかないもどかしさ。様々な事情を抱える男女の、
悲喜こもごものやりとりが展開されます。
で、色々な節目で、皆がプリンを食べる訳です。
なので、『プリンで乾杯』。



奈津美さんは、デビュー寸前のバンドマンの恋人役。少し年上だったのかな?
彼女の持つ、温かな優しさが良く出ていました。
この方も、独特の情の深さと言いますか、
受け止める優しさ(時に強さ)を自然に体言できる役者さんですね。
未熟な若者達の中にあって、ちょっとだけ大人びた視点を持つ存在。
いいポジションだったと思います。


それにしても、奈津美さんはビールが良く似合いますね(笑)。


ちょっとしたタイミングで、すれ違いは起こり、
それぞれの道はどんどん作り出されて行き、
それでも、また交わる時は来るか。

ささやかで、時に味気なくも大切な時間。
そんな印象でした。


作品として少し気になったのは、
出演者は、ひとりひとり面白く、展開もそつなく過ぎて行くのですが、
全てのシーンが同じリズムで、登場人物が皆、同じような悩みを抱えているためか、
キャラは違うのにトーンが一定になってしまい、途中きつくなってしまうところはありました。

ずーっと観覧車に乗って何週もしている感じです。
 

そうなると、どのキャラにも感情移入がしづらくなってしまうのです。


途中、作品創りに悩みを持つエロ漫画家さんが出てくるのですが、
デフォルメされたキャラのハズの、彼の言葉が一番リアリティーがあったりしました。
あれ、面白かったなあ。


とはいえ、色々な部分でセンスの良さは感じたので、
今後は、『ジェットコースター』や『メリーゴーランド』的なシーンも入れていただけると、ありがたい。





夕方。着物屋さんで古着を見つつ、向かった先は新宿シアターモリエール。
菅野貴夫さんの出演する舞台を観てきました。
 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

アロッタファジャイナ第10回公演
『今日も、ふつう。』

作・演出 松枝佳紀

日時:2008年12月10日(水)~14日(日)
会場:新宿シアターモリエール



ダルカラの谷さんも書いていたけど、
あまり『ふつう』の人達は出てこなかったです(笑)。




『プリンで乾杯』とは対照的に、
登場人物のほとんどが殺人などの事件に関与してしまうという、とんでもねえ物語。


一見「ふつう」に暮らしている人達。
が、ちょっとしたきっかけで「ふつう」は裏返り、その実態を晒す・・・
と、こう書くとパニックホラーのようですが、
冒頭は恩田陸の『六番目の小夜子』や赤川次郎のミステリ小説のような雰囲気。


4人の女子高生が主役なのですが、案外、ストーリーはその周囲で動き出し、歪んでいく。
これは、いい手だと思いました。
まあ、終盤ちょっと展開が強引なところがあり、脇役達が全員殺人を犯すというのも、
却って全体の効果を失わせているのではないかと思いましたが、歪み具合はキライじゃなかったです。



菅野さんが、とても良かった。
4人の女子高生の若々しい輝きの中に、菅野さんの陰りのある落ち着きが、いいアクセントでした。
まあ、菅野さん、最後はとんでもない過去が暴かれる訳だけど、なぜか納得してしまう。
ありそう(笑)。



ラストシーンでは、とある事件の犯人だった事が明るみになった二人が、
過去を清算しようと(終わりにしようと?)家に火を放ち、
色々とうやむやなまま、山下達郎の音楽の流れる中、
二人は案外と満足気に抱き合いながら死んで行きます。


このシーン、キレイに創ってありますが、何しろ、当の本人達は、
自主するでも謝罪するでもなく、友人に「私たちの本当の事を小説に書いて」と言い残し
(ある意味)愛し合って心中するので、ツッコミどころ満載なのです。

「おいおい。何、キレイに終わろうとしてやがる」的な。



ですが、この身勝手なツッコミどころの多さに、
妙に納得してしまうところもあったのです。

彼らにとっての大事な事。

「こうやって死んで行く連中いるかも」って思ってしまいました。
あたしゃ、認めませんが。

 

―と、まあ、一日で本当に両極端の世界を観て来た訳ですが、
観る順番が逆だったら、また違った感想が出てくるかも知れませんね。


日常と非日常。
それもこれも現実で真実。

我々は、どっちの面も持っています。確実に。外れなく。

 



プリンと生肉。


 

どちらかだけでも、それはそれで恐ろしい。

 



 

              小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
 

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2008/12/14 01:39 | Comments(0) | TrackBack(0) | 観劇記録

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