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2024/05/19 12:16 |
木曜日から公演です!
  


 






いよいよ、明日から小屋入りです。


それに先駆け、会場となるpit北/区域で稽古をしてきました。
上の写真は、劇場で撮ったものです。


写真に写っているのは、共演者のじゃっかるさん。

そう、彼の名はじゃっかるさん。

背が高いぜ、じゃっかるさん。

声が渋いぜ、じゃっかるさん。



このpit北/区域という劇場は、かなり変わった造りをしていまして、
客席が地下一階と地下二階に別れているのですね。

地下二階はL字型で、地下一階はコの字型。
クラブのような設計です。

観客の視点がいくつもあるわけで、多面構造になるのです。


で、恩田さんはこの小屋をさらに多面的に使ってしまおうとしております。

今回、彼女が現出させようとしているものは、非常に奥深いのですが、
play(演技)』の中に『play(遊び)』をふんだんに盛り込んでいるのが大きな特徴でしょう。



演劇というものは、主に劇場で行われるモノですが、
劇場に作品を持って行き、発表する(あるいは展示する、並べる)というわけではなく、

演劇というものは、劇場(とある場所)や演者、そして観客を媒体として、


その場に、その瞬間に、ある『空間(世界)』を生み出す作業です。



その『空間』に生きる者達を、景色を、人生を、世界の一部を。
切り取ったその『つかの間』を目の前に創りだす。
そういう作業です。


それは、どこかからその時間を持ってくるというよりも、
目の前にある空間を最小のレベルまで解体し、
新たな空間に組み立て直すという事ではないでしょうか。


つまり、じゃっかるさんと座布団は最小レベルまで解体すれば同じ物質で構成されているわけで、
物凄ーく小さいレゴブロックのようなものです。

組み立て方が違うだけ。


我々はこの世を構成している一部なので、
その気になれば石壁にだって、フライパンにだって、ナイアガラの滝にだってなれるのです。




不可思議で
不可解な事柄で 
成り立っている この世界を

我々は案外 なにげなく生きている


ちょっと見方を変えてみた時、面白いことになるかも知れません。




今回、作品の終演後に、恩田さんと観客の方々とのアフタートークが開催される事になりました。
参加は自由ですので、心に何かが引っかかった方は、是非、参加してください。

ちなみに上演時間は1時間20分を予定。

すでにチケットの予約が数多く入っており(ありがとうございます!)、売り切れ間近の回もあります。
ご予約はお早めにお願いいたします。


さあ、本番だ!




                                小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)







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2008/03/25 15:21 | Comments(0) | TrackBack() | 稽古記録
恩田ゆみの特製カレーレシピ
 
 
 
いよいよ、【恩田ツアー】本番まで3週間となりました。
早くもチケットのご予約をいただき、嬉しいかぎりです。
 このブログでも受け付けておりますので、ご連絡はお気軽にどうぞ。
 
今回、作品の創り方としては、
恩田さんが稽古場でいくつかの短いテキストを提示し、
それをたたき台にしていくというものです。
各テキストに数名の役者が配置され、それぞれに世界を構築していきます。
 
3月に入ってからは、それぞれのパーツを接続し、一気に組み上げていく作業になってきています。
 
 
テキストは主に、みっつのお話に別れていますが、
オムニバス作品とは違い、それぞれが独自の世界を持ちつつ、
それがまた、ひとつの世界の中に納まっていて、
観客はそれぞれの世界へ跳躍していく・・・という感じです。
あくまで私の主観ですが。
 
 
 
さて、舞台演劇という作品を創るときには、
演者の持つ【色】というのが大変重要になってくるように思います。
私の場合、稽古の初顔合わせで出演者を見回した時
「ああ、これは面白くなるな」という予感があったときは、大抵その通りになります。
 
 
 
私は芝居創りを料理にたとえる事が多いのですが、
今回の恩田ツアーの出演者が勢ぞろいしたときに思った事は
「おいしいカレーが作れそう」
でした。
 
HPを見ていただくと分かりやすいかと思いますが、本当に個性がバラバラです。
そして、バラバラではあるのですが、バランスの良さというか、それぞれの担当分野がハッキリしているように思われるのですね。
その辺りは、恩田さんの材料(演者)選びに対する気配りが感じられます。
 
 
私の勝手ながら、出演者を料理の材料にたとえると
 
 
伊都子さん。。。。。。にんじん  華やかな彩り。
 
小櫃川桃郎太。。。。。。じゃがいも  きっと男爵。
 
辛嶋宏章さん。。。。。。インドのスパイス  魅惑の味。辛味を強調。
 
じゃっかるさん。。。。。。オリーブ   なぜかカレーに。独特のコクが出る。
 
竹田みずきさん。。。。。。アスパラ  新鮮な食感。アクセント。
 
森田金魚さん。。。。。。たまねぎ  さりげなく溶け込んで下地を作る。隠し味。
 
山森信太郎さん。。。。。。牛肉  しっかりとした存在感。ずっしりとして柔らかい。
 
渡辺正和さん。。。。。。たけのこ  意外な組み合わせ。しかし美味。
 
佐々木さりえさん。。。。。。秘伝のルー  紅い。これがなくては。
 
恩田ゆみさん。。。。。。らっきょう  料理を引き締める。
 
 
 
こんな感じでしょうか。
 
 
 
演出の仕事の大きな部分として、演者の配置(ポジショニング)があげられるでしょう。
そこを押さえられるかどうかで、作品創りの進行は大きく変わります。
大事なのは、バランスの良さ。
そして、組み合わせ。 
バラバラの個性を持った者たちをいかにして同じ世界で生きさせるか。

そして、材料(演者)たちはどう応えるか。
どんな味わいを提示していくか。
 
 
 
現在、役者・演出ともに、長い時間をかけ、じっくりことこと煮込まれております。
恩田ツアー2008特製の、美味しいカレーをどうぞ召し上がれ☆
 
 
 
 
                        小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
 

2008/03/04 22:52 | Comments(0) | TrackBack() | 稽古記録
体験ワークショップ『猫道一家の全て』
 
青梅コンサートから帰宅後、いきなり風邪をひいてしまいました。
これがまあ、なんともしつこく、しかもバイトが連続で入っていたため、休む事もできず、参りました。
まあ、なんとかかんとか、回復に向かっていたのですが、私は、ひとつ問題を抱えていました。
 
12月2日に、猫道一家党首、猫道さんから、ワークショップのお誘いを受けていたのです。
 
 
『藪の中』で共演した、岩☆ロックさんや菅野貴夫さんも参加するとあって、
楽しみにしていたのですが、なにしろ体調がこの有様。
前日に「途中、見学するかも」という事で連絡を入れ、若干熱っぽい身体で、会場に向かいました。
 
 
 
今回のワークショップは、
「猫道一家が普段行っている稽古を体験してもらい、最後はシーンを創る」というものでした。
猫道一家の公演に出演した事のある役者さんと、そうでない役者さん、合わせて10名程。
お互いの自己紹介をかねたゲームをしながら、徐々に身体を使ったトレーニングへ。
 
 
4~5人で感覚を置いて並び、音楽の中、その場でダッシュ。
猫道さんの掛け声で、周囲が(役者の肉体が)色々な状態に変化していきます。
「ダッシュ!」「ストップモーション!」「ダッシュ!」
「樽が前から転がってきます!」「木の枝が目の前に!」
などなど、横で見ているとゲームキャラが頑張っているようで面白いのですが、
やってる方は大変です。
 
 
「大きな樽!」「さらに大きな樽!」「ストップモーション!」
「ダッシュ!」「目の前が火の海に!」「大きな田嶋陽子が迫ってくる!」
「スローモーション!」
 
途中から感情の開放も入ってきます。
「大笑い!」「ダッシュ!」「泣き笑い!」「ストップモーション!」
「ダッシュ!」「樽!」「泣き笑いからだんだん怒りに変わる!」
 
さらに、キーワードを元にシーンを創ったりしていきます。
「お年寄り!」「ダッシュ!」「ストップモーション!」「樽!」「大きな樽!」
「木の枝!」「高田の馬場駅がジャイアント馬場に!」「ダッシュ!」「古館一郎!」・・・
 
 
このトレーニングは「身体が疲れてもう動かなくなって、それでも動かそうとする事」
を目的としているそうで、限界値を超えたところからが勝負なのだそうです。キツイ。
これを1グループ2セットずつ行いました。
 
風邪っぴきの私は、一度は見学していたのですが、だんだんうずうずしてきて、最後だけ参加。
とはいえ、この状態で限界値を超えて動かすのは危険なので、セーブしつつやりました。
そういう意味では、このトレーニングの趣旨から外れてしまった訳ですが、
ギリギリの線を見極めるという意識で行いました。
 
キツイけど楽しいなあ、これ。
汗をダラダラかきながら、走り、叫びました。
 
猫道さんが「差し入れ、自由に食べてください。」とバナナやらお菓子やら飲み物などをくれました。
さすが『テニスサークルのような爽やかな劇団』をアピールしているだけはあります(笑)。
でも、これは本当にありがたかったです。チョコ棒、うめえ!!
 
 
こんな感じで、午後の部は終了。
なんだか、来た時より元気になっていました。
 
ああいった場では、各々のエネルギー(生命力・気)が空間に充満しているわけで、
個人はエネルギーを消費するけど、それ以上に空間に満ちている『気』を吸収して、
相乗効果が起こっているのでしょう。『気の交流』というヤツですね。
猫道一家の作品は、毎回、『地獄に向かう花柄の超特急』のような明るい狂気の疾走感があるのですが、
それを体現するためには、演じる側は尋常でないエネルギーを必要とするのでしょう。
基本は生命力。
ラクして舞台に立てると思うなかれ。
 
 
夜の部では、短いテキストを使い、三人一組でワンシーンを創りました。
それぞれの持ち味が出ていて、非常に興味深かったです。
現代的な台詞を喋るのは久しぶりで、なんだか新鮮でした(笑)。
一緒にシーンを創ってくれた郷家さん、飯田さん、ありがとうございました。
 
猫道一家のブログ『歌舞伎魂―かぶきだましい―』へは、こちらから
 
 
 
9時過ぎに、ワークショップは終了。
西荻窪の飲み屋で、参加者の皆さんと話し、家路につきました。
 
 
 
恩田ツアーのワークショップでも感じた事ですが、
昨日までまったく知らなかった人や、知っていても親しいまではいかないといった方々と
身体を(『気』を)通して通じ合えるって、本当に楽しくて、嬉しい事です。
『語るなら拳で語れ』といった感じで、身体を通して相手を知るというのは、
もはやテレパシーみたいなものでしょう。
 
言葉とはイキモノなので、
日常においてもそうですが、特に舞台上でやり取りされる言葉は、
身体を(『気』を、つまりは生命力を、つまりは内面の昂りを)通していないと、
その分スカスカになるのです。死んでしまうのです。
この辺りについては、また書きます。
 
 
 
ともあれ、またもや新たな出会いと、刺激をいただいた一日でした。
猫道さん、お誘いいただきありがとうございました。
 
 
 
 
 
                            小櫃川桃郎太(おびつがわ ももろうた)
 

2007/12/12 22:51 | Comments(0) | TrackBack() | 稽古記録
緊張の夏
 
『まんじゅう怖い』を稽古中です。
 
独りで。
 
 
『番頭!皿屋敷』の時と違い、まったくの一人芝居。
30分間一人で空間を支えるというのは、大変な作業である。
しかも、出演の順番が4番目。かなり観客も疲労が出てくる頃である。
こういったイベントでは、客席の環境、そして状態を考慮しないと、
作品の味がうまく伝わらない恐れがあるので、注意が必要なのだ。
そして、ごくたまにネタがかぶる事もある。
 
 
その辺も踏まえて、自分は何を出すか?
・・・って考えたのですが、私はフツーのお芝居しかできないのである。
それをやるしかありますまい。
 
小櫃川一座の基本方針は
「とにかく解りやすく!」
「かといって、チープにならず!」
「極力、ローテクで!」
という事。
さてさて、どうなりますか!?
 
ちなみに私は、こういった小作品集が好きです。
小説でも、短編集が好きで、よく読んでいます。
他の作品をゆっくり観られないのが、少し残念です。
あと3日!!
 
   
                   小櫃川桃郎太(おびつがわ ももろうた)

2007/08/11 22:23 | Comments(0) | TrackBack() | 稽古記録
昨日の続き
 
劇団河馬壱の稽古後、飲みながら『番頭!皿屋敷』についての感想を聞きました。
中川さんいわく、「ふてぶてしさが出てきて、何か新境地めいたものを感じた」
との事。
褒められてるのかな。多分。
さらにいわく、
「あのお菊ちゃんが、番頭さんの、つまりは《闇》の部分なわけじゃない?
そして、それは書き手のあなたの《闇》でもあるわけだ。
そこと向き合って、もっともっと突き詰めて行くと、怖凄面白い事になるんじゃないかな?」
・・・ううむ、なるほど。参考になる。
 
 
『番頭!皿屋敷』は、ほぼオリジナルの脚本です。
今回は半分、ひとり芝居のような脚本だった事もあり、自分の無意識が
色濃く出ているのかも知れません。
書き込みのコメントにも書きましたが、今回の作品は、再演を考えております。
どうも、この番頭さんとお菊のコンビ、気になるのです。
 
                                        小櫃川桃郎太
 

2007/05/07 23:20 | Comments(0) | TrackBack() | 稽古記録

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