雨が降ったり止んだりしていますね。
春先は天気も気まぐれなようです。
写真は 鏑木清方(かぶらぎきよかた)作 『五月雨』。
ちょっと早いですが、好きな絵なので。
さて、最近、
『小櫃川さんって、子供の頃からお稽古事をやっていたんですか?』とか、
『いつも着物で出かけているんですか?』とか、
『歌舞伎を昔から観ているのですか?』とか、
『和菓子しか食べないんですか?』とか、
よく聞かれるのですが、
そんな事はぜーんぜんっありません。
っていうか、和菓子以外だって食べるわい! どんな人じゃ!
『和』について深く取り組み始めたのは、一座を起こしてからです。
ホントに、ここ3~4年。
和モノが好きなのは自覚していたのですが、
当時はまったく方向性の違う表現をしていたため、
「そこ」に、どう手を出せばいいのかが分からなかったのですね。
着物だって着たことなかったしねえ。
なので、もともとは普通の兄ちゃんです。
なんで「そう見えるのか」といえば、
たぶん、育った環境が影響しているのだと思います。
普通の家なのですが、案外、昔かたぎと言いましょうか・・・
母方の家系は大工が多く、皆、職人気質です。
母の実家は木更津市内なのですが、けっこう山奥で、周りは木と田んぼと川。
実家の周りにはいつも木材やカンナやノコギリが転がっていて、
おがくずの匂いが漂っていました。
そこにお盆や正月になると、
7~8家族(それぞれ、子供が2~3人はいる)がいっせいに集まって、
お母さんは達はみんなでご飯を作り、
男衆はタバコと酒で盛り上がり、
子供たちはかくれんぼやらなんやらで大騒ぎをするのですね。
ちなみに、子供たちは9割が女の子でした。立場キツイ。
正月は餅つきをして、
お盆には手作りのおはぎが出て、
コンビニがないので、駄菓子屋でアイス買って、
庭で花火して、と
そんな『田舎』が、当然のようにありました。
父がまた、多趣味というか多芸というか、とにかく器用で、
家にギターがあるかと思うと三味線があったり、
そうかと思うと尺八吹いていたり、
囲碁と将棋を交互にやっていたり、
竹やぶから竹を採ってきて、竹馬作ったり、
切り絵やってたり、
まあ、とにかく色々やる人です。
ああ、そういえば正月は着物着てるなあ(笑)。
演歌大好きですしねえ。
多分、そんなこんなが混ぜ合わさって、
小櫃川 桃郎太は育ったのだと思います。
つまり、周囲に『和』の特色を持ったものが多かったのではないか、と。
では、『和』の持つ特色とは?
続きは、また後日。
小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
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