先日、バイト先の女性から、恋愛相談を受けました。
(とはいっても、一方的に聞いているだけでしたが・・・)
その方は現在、大学生。
以前も、付き合っている彼氏の事で相談を受けていたのです。
彼氏がとても気分屋で、イラッとする事が多く、大変らしい。
まあ、その時は丸く収まり、最近は上手くいっているようだったのですが・・・。
何だか、またイライラが募ってきているらしい。
確かに聞いてると、難しそうな相手です。
「別れちゃえばいいじゃんって、皆に言われるんですよ。」
まあ、そうだろうねえ。
しかし、なかなかそうはいかない。
私の周りには、案外このパターンの女性が多い。何でだろう?
話を聞いてると、聞き手がどうしても「別れればいいじゃん」になってしまう。
しかし、本人にはそれができない。
ひと通り話を終えた後、彼女はいきなりトーンを落とし
「めんどくせぇ。」と呟きました。
「ホント、めんどくせぇ。」
それは彼女の本当の声であり、その一言には色々な感情がごちゃまぜになっていて、
とても複雑な一言でした。
その後の会話でも時々、この「めんどくせぇ」は登場するのですが、
私は何だか、この言葉にいたく共感してしまいました。
「そうなんだよなあ。」と、まるで相田みつをのごとく、心の中で頷いてしまったのです。
「めんどくせぇ。」はこの世を嘆く事でも儚む事でも無く、本当に面倒くさいのです。
だって、面倒ですもの。
さんざん悲しんで、
怒って、嘆いて、悔やんで、苦しんで、でも楽しんで、
怒って、嘆いて、悔やんで、苦しんで、でも楽しんで、
しかし、それは一瞬の幻かもしれず、それでも毎日は勝手に進んでいって。
世の中は変化し続けているようで、
人間は少しも変わらず愚かで、
自分はその中でも特に愚かで、
呆れるほど空しくなる事があって、
飛び上がるほど嬉しい事があるかと思うとすぐさま地面に叩きつけられてペシャンコになる。
人間は少しも変わらず愚かで、
自分はその中でも特に愚かで、
呆れるほど空しくなる事があって、
飛び上がるほど嬉しい事があるかと思うとすぐさま地面に叩きつけられてペシャンコになる。
でも、それらが、ふいに帳消しになる瞬間もある。確実にある。
なので、また起きる。
「めんどくせぇ。」ってのは、そういう言葉だと思う。
本当に面倒くさいのだ。
受け入れてるから「めんどくせぇ。」って呟けるのだ。
小櫃川桃郎太(おびつがわ ももろうた)
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