いよいよ、明日から小屋入りです。
それに先駆け、会場となるpit北/区域で稽古をしてきました。
上の写真は、劇場で撮ったものです。
写真に写っているのは、共演者のじゃっかるさん。
そう、彼の名はじゃっかるさん。
背が高いぜ、じゃっかるさん。
声が渋いぜ、じゃっかるさん。
このpit北/区域という劇場は、かなり変わった造りをしていまして、
客席が地下一階と地下二階に別れているのですね。
地下二階はL字型で、地下一階はコの字型。
クラブのような設計です。
観客の視点がいくつもあるわけで、多面構造になるのです。
で、恩田さんはこの小屋をさらに多面的に使ってしまおうとしております。
今回、彼女が現出させようとしているものは、非常に奥深いのですが、
『play(演技)』の中に『play(遊び)』をふんだんに盛り込んでいるのが大きな特徴でしょう。
演劇というものは、主に劇場で行われるモノですが、
劇場に作品を持って行き、発表する(あるいは展示する、並べる)というわけではなく、
演劇というものは、劇場(とある場所)や演者、そして観客を媒体として、
その場に、その瞬間に、ある『空間(世界)』を生み出す作業です。
その『空間』に生きる者達を、景色を、人生を、世界の一部を。
切り取ったその『つかの間』を目の前に創りだす。
そういう作業です。
それは、どこかからその時間を持ってくるというよりも、
目の前にある空間を最小のレベルまで解体し、
新たな空間に組み立て直すという事ではないでしょうか。
つまり、じゃっかるさんと座布団は最小レベルまで解体すれば同じ物質で構成されているわけで、
物凄ーく小さいレゴブロックのようなものです。
組み立て方が違うだけ。
我々はこの世を構成している一部なので、
その気になれば石壁にだって、フライパンにだって、ナイアガラの滝にだってなれるのです。
不可思議で
不可解な事柄で
成り立っている この世界を
我々は案外 なにげなく生きている
ちょっと見方を変えてみた時、面白いことになるかも知れません。
今回、作品の終演後に、恩田さんと観客の方々とのアフタートークが開催される事になりました。
参加は自由ですので、心に何かが引っかかった方は、是非、参加してください。
ちなみに上演時間は1時間20分を予定。
すでにチケットの予約が数多く入っており(ありがとうございます!)、売り切れ間近の回もあります。
ご予約はお早めにお願いいたします。
さあ、本番だ!
小櫃川 桃郎太(おびつがわ ももろうた)
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